2018年5月22日火曜日

被告国:口頭陳述要旨

平成30年4月25日の第14回口頭弁論に先立ち被告国が提出した書面です。


被告国:口頭陳述要旨

上記書面のうち、「第5 放射線被ばくによる健康影響に関する知見の箇所を翻訳したものです。」

5th The scientific view about influence of radiation for health

 As we have mentioned on the previous statements, the plaintiff’s claims about influence of radiation for health is not based on other scientific opinion.
 On the field of radiation medical science, international consensus have reached the scientific view that “Fixed influence such as internal organs function obstacle with radiation less than 100mSv is not noticed. Fixed scientific view that risk of cancer has risen under 100mSv is not found”. Plaintiff’s claim is against such scientific view.
 The defendant, Japanese government, has discussed in detail about influence of radiation for health on our 2nd statement, and that the plaintiff’s claims about influence of radiation for health is not based on other scientific opinion on our 6th statement. And, as the proof of the claim above, we have submitted the material which the Ministry of Environment have made with the Institute of radiation medical science, as otsu-B-4th and otsu-B-5th. And we have submitted the report which 17 scientists, who major in radiation medical science, radiation biology, radiation protect science, and radiation epidemiology, have written together, as otsu-B-6th. Furthermore, we have submitted the report as otsu-B-14th , which Professor Takahashi wrote and describes the aim, abstract, and how to read the data, of “Prefecture people’s health investigation” which Fukushima prefecture has done since June 2011.

 Concerning influence of low-level radiation for health, we should determine based on scientific views on which international consensus have reached. And based on such views, the opinion that when we are exposed on radiation, no matter how low level it is, bad influence for health would be caused, is different from international consensus on present. We hope that the court would judge properly based on proof, about influence of radiation for health.  

裁判記録には,これまでの記録を載せています。

第14回口頭弁論期日報告の補充(第5 放射線被ばくによる健康影響に関する知見"5th The scientific view about influence of radiation for health")


第14回口頭弁論期日報告の補充

 第14回口頭弁論期日において、被告国は、弁論の更新に当たり、「口頭陳述要旨」を朗読しました。そこには、低線量被ばくによる健康リスクについて、次のように書かれていました。
「第5 放射線被ばくによる健康影響に関する知見
  これまでの被告国準備書面でも言及したとおり、放射線被ばくによる健康影響に関する原告らの主張は、独自の見解に基づいたものです。放射線医学の分野においては、国際的な合意に基づく科学的な知見として、「臓器の機能障害等の確定的影響は少なくとも100mSvを超えた場合でない限り認められないと考えられており、がん発症の確率的影響についても、少なくとも100mSvを超えない限り、がん発症のリスクが高まるとの確立した知見は得られていない。」とされていますが、原告らの主張は、かかる知見に反しています。
 被告国は、放射線被ばくによる健康影響については被告国第2準備書面において、また、低線量被ばくに関する原告らの主張が独自の見解に基づくものであることは、被告国第6準備書面において、それぞれ詳しく論じています。そして、上記の主張の証拠方法として、乙B第4、第5号証として、環境省が放射線医学総合研究所とともに作成した基礎資料を、乙B第6号証として、放射線医学、放射線生物学、放射線防護学及び放射線疫学等の各分野における専門家17名が連名で作成した意見書(「連名意見書」)を提出しています。また、福島県では、平成23年6月から「県民健康調査」を実施していますが、その目的や概要、調査結果の読み方等について、高橋教授が作成した意見書を乙第14号証として提出しています。
低線量被ばくによる健康影響については、国際的にコンセンサスが得られている科学的知見に基づいて判断されるべき事柄であり、そのような知見からすると、放射線に被ばくすれば、線量の多寡に関わらず、すべからく健康に悪影響が生じるとの考え方は現在の国際的なコンセンサスにそぐわない考え方となります。裁判所におかれては、放射線被ばくによる健康影響について、証拠に基づいた適切な判断を望むところです。」

5th The scientific view about influence of radiation for health

 As we have mentioned on the previous statements, the plaintiff’s claims about influence of radiation for health is not based on other scientific opinion.
 On the field of radiation medical science, international consensus have reached the scientific view that “Fixed influence such as internal organs function obstacle with radiation less than 100mSv is not noticed. Fixed scientific view that risk of cancer has risen under 100mSv is not found”. Plaintiff’s claim is against such scientific view.
 The defendant, Japanese government, has discussed in detail about influence of radiation for health on our 2nd statement, and that the plaintiff’s claims about influence of radiation for health is not based on other scientific opinion on our 6th statement. And, as the proof of the claim above, we have submitted the material which the Ministry of Environment have made with the Institute of radiation medical science, as otsu-B-4th and otsu-B-5th. And we have submitted the report which 17 scientists, who major in radiation medical science, radiation biology, radiation protect science, and radiation epidemiology, have written together, as otsu-B-6th. Furthermore, we have submitted the report as otsu-B-14th , which Professor Takahashi wrote and describes the aim, abstract, and how to read the data, of “Prefecture people’s health investigation” which Fukushima prefecture has done since June 2011.

 Concerning influence of low-level radiation for health, we should determine based on scientific views on which international consensus have reached. And based on such views, the opinion that when we are exposed on radiation, no matter how low level it is, bad influence for health would be caused, is different from international consensus on present. We hope that the court would judge properly based on proof, about influence of radiation for health.  


ICRPは、2007年勧告においても、「約100mSvを下回る低線量域では、がん又は遺伝性影響の発生率が関係する臓器及び組織の等価線量の増加に正比例して増加するであろうと仮定するのが科学的にもっともらしい、という見解を支持すると委員会は判断している。(64)」と明記しています。私たちは、ICRPの考え方を批判していますが、そのICRPですら、上記の考え方(LNTモデル)を支持していることは重要だと考えています。UNSCEARもLNTモデルを支持しています。国の上記主張は、ICRPやUNSCEARの考え方も「国際的にコンセンサスが得られている科学的知見」にそぐわないと切り捨てるものです。一体、国が主張する「国際的にコンセンサスが得られている科学的知見」とは何なのでしょう。 むしろ、「国際的にコンセンサスが得られている科学的知見にそぐわない」のは、国の主張ではないでしょうか。



2018年4月28日土曜日

子ども脱被ばく裁判の予定(平成30年後半~)

子ども脱被ばく裁判の予定(口頭弁論期日)は以下のとおりです。


第15回 7月9日(月) 午後2時30分から口頭弁論

第16回 10月16日(火) 午後2時30分から口頭弁論

第17回 12月11日(火) 午後2時30分から口頭弁論



福島地方裁判所:福島市花園町5-38

被告国第9準備書書面 被告福島県準備書面(14)

平成30年4月25日の第14回口頭弁論に先立ち被告国が提出した書面です。

被告国:第9準備書面

被告福島県:準備書面(14)



裁判記録には,これまでの記録を載せています。

準備書面(49)~(52)、河野意見書、郷地意見書

4月25日の第14回口頭弁論に先立ち提出した書面です。

原告準備書面(49)-相互保証について-

原告準備書面(50)- 国に対する求釈明-

原告準備書面(51)-セシウムボール-

原告準備書面(52)-県民健康調査症例数開示問題-


甲B116-河野意見書-

甲B118-郷地意見書-




裁判記録には,これまでの記録を載せています。

2018.4.25第14回口頭弁論期日報告


子ども脱被ばく裁判2018425日第14回口頭弁論期日報告

弁護団長 井 戸 謙 一

1 今年の4月1日付で裁判長が交替しました。新裁判長は、遠藤東路氏。丁寧で穏やかな方という印象でした。
2 本日は、裁判長が交替したため、当事者が今まで積み重ねてきた主張の概要を口頭で説明しました。「更新弁論」といいます。原告側は各弁護士が分担して約40分間、口頭説明をしました。被告国は、訟務検事が約20分間、国の主張を口頭説明しました。その他の被告(福島県、福島市、郡山市、田村市、いわき市、会津若松市、川俣町)は更新弁論を行いませんでした。
3 被告国の更新弁論は、福島原発事故後の国の施策は、法令に則った裁量の範囲内のもので問題はないとするものであり、そのうち、被ばくによる健康リスクについての部分は、「国際的な科学的な知見として、少なくとも100mSvを超えない限り、がん発症のリスクが高まるとの確立した知見は得られていない」「放射線に被ばくすれば、線量の多寡に関わらず、すべからく健康に悪影響が生じるとの考え方は現在の国際的なコンセサンスにそぐわない」「原告らの主張は、国際的な合意に基づく科学的な知見に反している」等というものでした。これは、ICRPですら提唱しているLNTモデルを否定するものであり、「国際的な合意に基づく科学的な知見に反している」という言葉は、そのまま被告国にお返ししたいと思います。
4 本日原告側は、元京都大学工学部原子核工学教室技官の河野益近氏、医師で東神戸診療所長の郷地秀夫氏の各意見書を提出しました。これらは、いずれも、福島原発事故で大量に放出されたセシウムを多く含む不溶性放射性微粒子の内部被ばくによる健康リスクについて述べるもので、セシウムがこのような形態で環境中に存在することは従来は想定されていなかったこと、ICRPによれば、セシウムの生物学的半減期は、子供で40日、大人で80日とされているが、不溶性放射性微粒子の半減期は数十年にわたると考えられており、ICRPが提唱する内部被ばくの評価方法は、不溶性放射性微粒子については適用できず、不溶性放射性微粒子による内部被ばくのリスクの程度はわかっていないこと、土壌汚染濃度が高い地域では、土壌に含まれている不溶性放射性微粒子が風等によって再浮遊し、呼吸によって人の体内に侵入する危険が高いこと、このような未知の危険に子どもたちを晒すべきではないこと等を述べるものです。これらの意見書は、弁護団のブログにアップしますので、是非多くの方にお読みいただきたいと思います。
5 本日、原告側は、次の準備書面を提出しました。
(1) 準備書面51 河野意見書、郷地意見書に基づいて不溶性放射性微粒子の内部被ばく、接触被ばくの危険性を述べるもの
(2) 準備書面52 被告福島県に対し、県民健康調査において経過観察とされた子供たちから発症した甲状腺がん患者の数を公表するように求めたもの
(3) 準備書面53 原告らの陳述書に基づき、被告国及び被告県の違法行為の結果、子どもが無用な被ばくをし、精神的な苦痛を被ったことを主張するもの
6 被告福島市ほかの市町は、不溶性放射性微粒子による健康リスクについて述べた原告準備書面45に対する認否をしましたが、いずれも「不知」、すなわち、「原告の主張は、認めないが、反論もしない。原告の主張が正しいかどうかは知らない、」というものでした。これに対し、原告側は、子ども達の健康に責任を負っている被告福島市ほかの市町が「不知」という認否をするのは無責任であって、認めないのであれば、その理由を詳細に主張すべきであると述べました。
7 今回も原告のお母さんが意見陳述しました。福島原発事故初期における行政の怠慢を厳しく指摘するもので、その内容は、見事に国の代理人の上記要約陳述の欺瞞性を厳しく追及するものとなりました。
8 今回は、新たに4231筆の署名を裁判所に提出できました。署名活動へのご協力、ありがとうございました。
9 次回口頭弁論期日は、7月9日午後2時30分、その次の期日は、10月16日午後2時30分、その次の期日は、12月11日午後2時30分です。引き続きのご支援と多数の傍聴をお願いいたします。
以上


2018年1月25日木曜日

子ども脱被ばく裁判の予定(平成30年前半~)

子ども脱被ばく裁判の予定(口頭弁論期日)は以下のとおりです。


  第14回 口頭弁論期日 4月25日(水) 午後2時から

  第15回 口頭弁論期日 7月9日(月) 時間は未定です


福島地方裁判所:福島市花園町5-38